2011年10月24日月曜日

Cherubim ULI と Mavic R-sys

う~ん、写真がいまいち。

最近、MavicのR-sysをキーワードにこのblogを訪れる方が多いので、今のULI号とR-sysのインプレを書いてみたいと思います。

フレームを、ULI号に乗り換えて、自転車のフィーリングって、つくづくコンポーネントの総合的な性能だと感じます。今回の乗り心地の話であれば、フレームとホイールとタイヤといった組み合わせで決まるモノ、さらに言えば、ハンドルやシートポストやサドルなんかを換えただけでも結構変わることもあるので、そう考えると「インプレって何!?」っていう“全否定”型の意見が出てきてもおかしくない位、難しい(まあ、そこが一番面白いのですが)モノだと感じます。

さて、現在の僕の現在の足回りの組み合わせは、
フレーム: ケルビム ULI
ホイール: Mavic R-sys
タイヤ: IRC FORMULA PRO TUBELESS RBCC
って組み合わせですので、その前提で読んでください。

じつは、僕がULIをオーダーしたときに、ビルダーの今野さんは、

 『いや~、アルミ系の剛性のあるホイールの方が相性が良いんですけどね。』

仰っていました。
その時は、カーボンから乗り換えるのに、そんなスパルタンな選択肢は無いな~、と思っていましたが、ULIに乗り始めて何となくそのご意見の理由が分かってきた気がします。

R-sysというホイールは、言うまでも無く、Mavic社が最新技術の粋を結集して作ったホイールのなので、非常に「洗練された」ホイールだと思います。このホイルを、軽量だとか/柔らかいとか/走るとか「一括り」の言葉するのはとても難しいぐらいの非常に総合力の高いホイールです。

一方のULIのクロモリフレームは「単純で、シンプルな」フレームです。とにかく反応が素直で「過剰な演出」は何一つありません。力を掛ければしなるし、大きなギャップに入れば振動は伝わるし、コーナーで(わざと)変な動きをすればバイブレーションが発生します。まあこう書くと、文句のように聞こえますが、そう言う一つ一つの動きが、体の中のプリミティブな喜びを刺激します、『そうそう、自転車に乗るって事はこういう事だ。』という感じに。

なので、ULIというクロモリフレームにR-sysというホイールの組み合わせは、シンプルで良い素材に、濃厚なソースをあしらった、贅沢な料理って感じがします。

なので、通勤の時に「ぼけぇ~」と気を抜いて漕いでいるときは、フィーリングのほとんどはR-sysというホイールが支配的な気がします。ちょうど、普段、インスタントの料理しか食べていない人が、料理のソースの味しか判別できない様に。

そこからまじめに踏んでいくと、そのベースにある素材のおいしさ、つまり、クロモリというシンプルだけど滋味のある味わいを感じ始めます。特に、僕がクロモリの一番の欠点(というかカーボンの利点)である、路面からの微振動の吸収性が悪いという欠点を、R-sysは見事にフォローしてくれます。その分、クロモリフレームの「粘りのある走り」という一番美味しい部分を存分に味わえる様になる所は、「う~ん、この組わせ最高!!」とも感じる所です。

ただ、贅沢な僕は、贅沢な悩みを抱えます。

「たまには、クロモリフレームの“味”をシンプルに楽しみたいな~」

そう考えると、R-sysは邪魔な存在になります。シンプルなホイールの方が、反応がダイレクトでフレームの性能を感じられるのでは無いかと思います。

ということで、R-sysも良いけど、手組で、しかもタンジェント組みされたチューブラーホイールがもう1set欲しくなっている今日この頃です。

ただ、ビルダーの今野さんの最初の発言は、「クロモリと言っても十分に走るから、中途半端に剛性の無いホイールなんか使うな!!」という意味だと思いますが...。

そんなわけで、新たなホイール購入計画へと進みます。さてさて。

2011年10月19日水曜日

ENVE ROAD FORK 2.0 (Cherubim ULI インプレ番外編)

Cherubim ULI のインプレ番外編として、今回、ビルダーの今野さんのお勧めで採用した、フロントフォーク

ENVE ROAD FORK 2.0

は掛け値なしに良いフォークだったので、ちょっと記事を書いてみたいと思います。

実は、ENVEというメーカーは、ULIを作る前には全く知りませんでした。今回ケルビムさんにフロントフォークのアップグレードを相談する時になって、初めてその名前を聞いて、しかも「圧倒的にお勧めです!!」と言われなければ、恐らく他のフォークを採用していたと思います。

写真を見て、おわかりの通り、最近では珍しくなった!?ストレートタイプのフォークです。
実は、ストレートタイプは、剛性感のある換わりに乗り心地が悪いという世間の評判があった為、僕自身も余り良いイメージを持っていませんでした。

確かに、このENVEのフォークも、決して振動吸収性の良いフォークというよりは、剛性感のあるフォークに位置づけられると思います。ただ、ストレートとは思えないほど、路面の細かい微振動の吸収性は優秀な性能です。

それ以上に印象的なのは、ダンシングをしたり、下り坂のカーブを曲がったりするときのフィーリングが"秀逸"です。何とも感覚的な表現なのですが、「曲がりたい方向に、曲がってくれる」フォークです。固いとか、柔らかいとか、そう言う定量的な評価を超えたところで、『気持ち良い〜!!』と感じられるフロントフォークには久々に出会いました。

ENVEというメーカーのwebサイトを調べてみると、このメーカーはアメリカのユタ州にあるメーカーで、かなりテクノロジーオリエンテッドに頑張っているメーカーみたいです。そして、インディペンデントなビルダーにフレンドリーなメーカーみたいですね(スイマセン、カタカナ英語ばっかりで)。その意味でも、自分としては、かなり共感を持てるメーカーです。

ついでに言えば、このメーカーのカーボンリムも相当に評判が良いらしいので、かなり「ほっすぃ〜」モードなのですが、そこは、しばらく、我慢、がまん。

2011年10月16日日曜日

CHERUBIM(ケルビム) ULI インプレ [その1]

手前は、今までの愛車だったGIANT TCR Composite(2002年モデル)。奥が、新しい相棒のCHERUBIM(ケルビム) ULI のフレームです。

TCRは、確か、初めてGiant社がカーボンフレームをリリースした年に買ったと記憶しています(前の年に限定販売されていた)。当時は、あるフレームが全盛の頃、カーボンパックすら出始めの頃で、フルカーボンは結構珍しかった頃でした。

その軽さ、乗り心地の良さ、バランスの良いハンドリングに惚れ込んで、気がつけば10年近く乗っていた事になります。

さてさて、前置きが長くなりました。
なぜ、わざわざこんな事を書いたかというと、僕の評価はこのGiant TCRが基準になります。それを踏まえて読んでください。

で、CHERUBIM君のインプレなのですが、3日で50kmほど乗った印象では、「すごく似ている」 というのが偽らざる印象です。細かい所では、細かく違いを挙げる事は出来るのですが、全体としての印象は「すごく似ている」と言って良いと思います。

「やっぱ、クロモリは違うぜ〜、世界がガラッと変わる位の衝撃だ〜!!」

ぐらいの事を言いたかったのですが、残念ながらそこまでの違いはありません。
これって、やっぱり、自転車の性能って、フレームだけではなくて細かいコンポーネントを含めた全体の構成で決まる物という事実の証左だと思います(今回、フレーム/フォーク/シードポスト以外に、部品は変更していません)。

具体的な印象をキーワードで言い表せば、

 ・乗り心地は柔らかい、ただ、細かい凹凸の吸収性はカーボンの方が上
 ・踏み込んだときには、粘りを持って足にかかってくる(これはGiantも一緒)
 ・やっぱり、ポジションがばっちり決まった自転車は気持ちいいですね
  すごく素直な挙動を示します(これも、Giantも一緒)
 ・これは、決して懐古趣味では無くて、ばっちりレーシングバイクです
 ・走りには全く不満はありません

ってな感じでしょうか(訳分からない表現でスイマセン)。

実は、今回の乗り換えで、一番印象的だったのは、ENVEのフロントフォークの性能の良さだったりします。なので、次の記事ではENVEの話でも書いてみたいと思います。

2011年10月13日木曜日

CHERUBIM(ケルビム) ULI 組上がりました



長らくお待たせしましたが、というか、僕にとっても非常に長い時間だったのですが、9月末にやっとフレームが完成し、自転車として組上がりました。

細かいことに色々と言及したい(実際に写真も色々と撮っている)のですが、とりあえず駐輪場で撮った写真(しかも、携帯のカメラ)とスペック表を載せます。

      
フレーム: ケルビム ULI
Fフォーク: ENVE ROAD FORK 2.0(オフセット43mm)
ヘッドセット: Campagnolo Record HIDDEN HeadSet TTC
ハンドル: FSA K-Wing Compact(c-c 400mm)
ハンドルステム: ITM Millenium 90mm ※そのうち交換の予定
STIレバー: SHIMANO 7800 DuraAce
ブレーキ: SHIMANO 7800 DuraAce
シート: Fizik Arione k:ium
シートポスト: Fizik Cyrano Carbo
クランク: FSA SL-K light MegaExo Compact (長さ170mm)
(チェーンリングはアルテグラ) アウター50T/インナー34T
スプロケット: SHIMANO 7800 DuraAce (12T-28T)
FD: SHIMANO 7800 DuraAce
RD: SHIMANO 7800 DuraAce
ホイール: Mavic R-sys
タイヤ: IRC FORMULA PRO TUBELESS RBCC (Stans No-Tubeを使ってチューブレス化してます)

まあ、スペックだけで、モノが何か分かるオタクの方はお気づきと思いますが、フレームがクロモリなのに、他のコンポーネントはほとんどカーボン製で固めています。まあ、一世代前の部品も多々ありますが、見る人が見ればかなりスパルタンな仕様になっている「旦那仕様」のバイクといって良いかも知れません。